蒼き炎、紅き大地 この記憶 この身体 それは誰のものか? この痛み この孤独 これが私なのか? 蒼に包まれし 崩れ去りたエゴ 血の系譜途絶え 立ち止まりし時間 孤独な 玉座に 目覚めし少女 眼下に 見ゆるは 荒れ果てた国家(せかい) 何故ここに居るの私 ああ今宵は月が蒼く 何もかも分からぬけど ああ此処から発たねばならぬのだ (間奏) あの日に見あげた 天の投げし鎚 全ては掻き消え 《大地》は朱に満ちた あの日見た 天の鎚 全て消え 朱に満ちた 我らの 願いを 《聖杯》に託し 全ての 想いが 紅蓮に潰えた そうか… この想いは誰のもの 蒼く光る城を征く 誰もここにはいない ああ此処から私が誕生(はじ)まる この想い この身体 これは私のものだ! この希望 この願い これが私なのだ! (間奏) やがて少女は識るだろう 其処に待つ苦難の道と嘆き されど少女は征くだろう 託された想い全てを背負い 全てを愛し… ■ストーリーライン解説 「天の鎚」=神の怒り、隕石、火山噴火など国家を討ち滅ぼすほどの厄災によって国家が崩壊。(明確な指定なし) 見渡す限りの世界は朱(炎)に包まれた。 最後に残された王族及び宮廷魔術師たちは最後の賭けで強大な魔術装置である《聖杯》を起動。 《聖杯》に対して国家のあらゆる民の無念、妄執、悲しみ、再起の願い、あらゆる想いが送り込まれた。 発動させた魔術式は「継承」と「再生」。魔術式が完成寸前のところで儀式場も含めて紅蓮(炎)に包まれて皆死に絶えた。 全ての国民が死に絶えた後、《聖杯》が誰もいなくなった城でその魔術を不完全ながら起動。 魔術の結実は少女という形で一つの生命体を生み出す。 この少女には自覚できるかできないかは別として崩壊前のあらゆる民の想いが継承された。 また、彼女は国家を再生するための「王」そして「母」となるべく人として生み出された。 しかし魔術式が不完全であったためか彼女は自らの使命、役割、託されたものを完全には思い出せない。 厄災は去ったものの天はいまだに厄災が残した影響か、空はよどみ、月は蒼い色に輝いている。 (注:火山噴火や隕石衝突などによる塵、ガスなどにより大気の光の屈折率が変化することで月が青く見える事がある。ブルームーン。) 朽ちた城もその月の光を受け、淡く蒼く光る。 誰もいない玉座で目覚めた(生まれた)少女は最初は自分が誰かも理解できない。 だがそこから何かをはじめなくてはいけない、出発しなくてはいけないということだけは理解した。